
COLUMN
秩父夜祭・屋台囃子関連コラム
Vol.5 没頭=究極のメンタルヘルス 秩父屋台囃子の「地」打ちにひたすら没頭
秩父屋台囃子練習会代表のわたくしざき山は非常に煩悩が大きい人間の為、日々自堕落な生活を送りがちだったので、じぶんの心を整えるための「行」を探しておりました。
また欲深い人間ゆえ、日々ストレスフルで不安も大きかったわけです。
えーい、こんな煩悩まみれの欲深人間は、お遍路でも歩くか、写経や瞑想、それか滝行でもやるかと考えていたわけですが・・・ちょうどよい禅の行を発見しました。
それが秩父屋台囃子というわけです。
じぶんが子供の時、やりたくてもやれなかった秩父屋台囃子・・・。
子供心に生まれ育った地区によって秩父屋台囃子をやれない&絢爛豪華な山車に乗って祭りに参加できないという現実を知った時はショックでした。
そんな想いがくすぶって40も半ばに差し掛かった今でも消えることがありませんでした。
子供の時の悲願・無念を、大人になった今、晴らせばいいじゃないか!!・・・天啓!
というわけで、太鼓を買い揃え、家の近くで太鼓が叩ける場所を探し、あとはひたすら時間を捻出し、ひとりで修行する日々がはじまりました。
ひとりで練習は寂しそうと思われるかもしれませんが、子供の時の夢が叶ったわけですから、寂しいどころかひとり悦に浸りながらひたすら締太鼓に向き合いました。
はじめは早く上手くなりたいという一心で太鼓を叩いていました。
なかなか同じテンポをキープして、音の粒をそろえて長時間打ち続けることができませんでした。
しかしそれでも無心に叩き続けていると、いつの間にか意識せずに叩けるようになっていました。
そしてこの、没頭状態が究極に気持ちが良いのです。
自分の心が浄化されていくのがわかります。
長胴太鼓の主旋律の練習や玉入れの練習、篠笛や鉦の練習など上手くなるためにやることはたくさんあるのですが、このテケテッケをひたすら刻む「地」打ちの練習は、上手くなるためというよりは「没頭」する時間を手に入れるために打ち込んでいる自分がいます。
没頭・・・フロー状態とも言えるでしょうか。
人生にはステージステージで多くの悩み・苦しみが生じるものですが、この秩父屋台囃子の「地」打ちに没頭することで、悩みや苦しみが少なくとも没頭中は忘れることができ、終わった後も気持ちがスッキリすることをお約束いたします。
ぜひ一緒に「没頭」しませんか?